腰折れの原因は
最近、腰折れについて聞かれることが多いんです。
いわゆる、ケーブインやケービングと呼ばれる欠陥ですね。
そんなに難しくないんですが軽く解説しますね。
ズバリ!
原因は水分移行です。
すいぶんいこう!?
水分移行とは?
水分移行とは水分の多い方から少ない方に水分が移動しちゃうことです。
揚げたての春巻きやコロッケ置いておくとなんかしっとりして残念な食感になっちゃったり。
メロンパン、焼きたては表面ガシガシの中しっとりだったのに袋に入れて置いて次の日食べようとすると表面が柔らかくなって何か残念な感じになってしまいます。
これらみんな水分移行が原因なのです。
水分移行は防げない?
いろんなアイデアで、水分移行が起こらない方法を沢山の人が研究していますが今のところ画期的な方法までには至っていないのが現状です。
つまり、水分移行は起きてしまいます。
じゃあ、世の中のパンは全部腰折れパン?
ある点で、すべてのパンは腰折れを起こしています。
しかし、例外があります。
ここにヒントが隠されています。
例外は乾パンです。グリッシーニなんかも
水分移行がほとんど起きません。
そもそも、水分を飛ばして焼き上げますからね
顕著な腰折れ
この水分移行が進みクラスト(耳や外皮、焼き目)が軟化(やわらかくなり)して自重に耐えきれなくなったとき、一般的に腰折れしたと言います。
つまり、水分移行が進んでも自重に耐えきれば欠陥として扱いません。
ということは…
腰折れしない方法
色んなミステイクが重なり欠陥としての腰折れがおきます。
一つずつ見ていきましょう。
- 焼きがあまい
焼きがあまいと腰折れします。これは、メイラード反応やカラメル化反応が不十分なため、クラストが薄く自重に耐えきれないことと、水分の飛び(焼減率で管理する事も出来ます)が少ないので水分移行が激しく起きやすいという2つの側面でおきます。
- オーブンの温度が高すぎる
オーブンの温度が高すぎると、焼き色が早く付きすぎて焼成時間が短くなります。この事で、水分の飛びが悪く、水分移行が激しくなります。また、火通りがわるく中心温度が十分あがらないと、クラムも柔らかくなり(糊化が不十分なため)ネチャつく食感になり腰折れを促進します。
- 重量が大きすぎる
分割重量をいたずらに大きくしてしまうと、オーブンの温度の不適や耐えるべき自重も上昇するため腰折れしてしまいます。
- レシピの問題
レシピの中でも注意が必要なのが、水分(吸水)と砂糖(糖分)です。水分は当然多すぎると腰折れしやすくなります。
砂糖は、増やし過ぎると保水性が高くなり水分の飛びが悪くなります。また、焼き色も短時間で色づきやすくなるため焼成時間と温度をキチンと設定できていないと腰折れを招きます。
まとめ
以上が腰折れのメカニズムと対策になります。
検討して、腰折れ欠陥のない製パンをめざしましょう!