パン職人が大事にしている事って何でしょう?
何時もベストのパンを焼くこと!
そうですよね。
でも、どうしたらベストのパンを焼くことができるのでしょうか?
大切な3原則
私が初めて勤めたパン店の親方(マスターって呼んでましたが…)が再三私に言ってくれました。
温度、重量、時間
温度、重量、時間
パンづくりはこれだけだ!
ちょっと極端ですが、そう言っていました。
温度と重量と時間をあやつれればベストのパンが焼けるということを何度も何度も言われました。
実は超難しい!温度、重量、時間
言うは安し!
実際、パンづくりをしていると、こね上げ温度も毎日安定させるのも中々難しいですが、重量や時間もコントロールが難しいのです。
また、もっと後で気付くのですが、温度は生地の温度のことだけではないのです。
気温、粉温、水温、カマ温、焙炉……
環境に関わる温度すべてです。
重量も、計量や分割重量、焼減率、容積比量れる重量すべてのことです。
そして、時間……
トラウマになるほど悩まされた時間です。
フロアータイム、ベンチタイム、焙炉タイムはもちろんですが、一番厄介なのが作業時間。
時間が一番熟練が必要でした。
パン屋さんの工程管理
パン屋さんでは、無駄が無いように工程をくまなければいけません。
組み方一つで、作業時間が2~3時間変わってくることもよくあることです。
つまり、パンづくりでは発酵時間をはじめとする”手持ち時間”が発生します。
その隙間を縫って、テトリスのブロックを組むように作業を埋めていきます。
これが出来て1人前です。
しかし、のろまな私はこれができませんでした。
結局、生地は発酵オーバーしたり、アンダーだったり一向にコントロールできませんでした。
結局、意地と努力
色々悩み続けましたが、結局は慣れるしか無いのです。
が、ポイントがいくつかあると思います。
第1に、作業スピードを上げるです。
特に大事なのが、分割スピードと成形スピードこれが速くできれば、もう半分は出来たってことになるんじゃないかな。
第2は、先を読む力です。
分割スピードや成形スピードをイメージして
このままいって間に合うかがわかれば対処できます。
間に合わなければ、急いだり、ヘルプ要請したりすれば良いのです。
第3は、工程の流れを感じること
パンづくりに慣れてくると、すべてのパンが今どういう状況か把握出来るようになります。
そこで、初めて工程をコントロールできます。
私は10年かかりました
ここまでいくのに私は10年かかりました。
もともと、どんくさい方なので随分かかってしまいました。
でも、これだけどんくさい私でも出来たのできっと誰にでも出来ることだと思います。
もし、昔の私みたいに今悩んでいる人がいたら安心してください!
あなたにも必ず出来るようになりますよ。
本当に本当に大事なのは、あきらめないことです。
パン職人を目指した時の事を思い出してください。
初めて工房に入った時の匂い、今でも思い出します。
これからパン屋で生きていくんだって思っていました。
人生、いろんなことがありますが、あの時の記憶は私の中でとても愛おしく輝いています。
そして、一番大事なのは、パンづくりが好きなことかなって思います。