メロンパンの皮だけ焼いちゃったみたいなお菓子ありますよね?
売れてるみたいですが残念ながらまだ食べたことがないんです。
で、ふと疑問に思ったんですね。
あれってクッキーじゃないの?
そこでレシピを比較してみました。
メロンパンの皮
バター…14.4%
砂糖…25%
卵…14.4%
薄力粉…46%
今回は、クッキーの中でもよりリッチなサブレで比較してみました。
サブレ
バター…33.9%
砂糖…18.1%
卵…2.7%
薄力粉…45%
いかがですか?
サブレを基準にすると
バターはサブレの42%
砂糖はサブレの138%
卵はサブレの533%
薄力粉はサブレの102%
という結果でした。
材料ごとに見ていきましょう。
バター
バターはサブレの半分以下ですね、このことから比較的安価に作ることが出来るのがわかります。
風味は当然薄くなりますよね。食感はゴリゴリとした歯ごたえになるのも想像がつきます。
こうすることで、パンとの食感のコントラストが出てきますよね。
砂糖
砂糖は粉糖とグラニュー糖の違いはありますが、ほぼ同じものと見て良いでしょう。
サブレの4割増し程度の量が使われています。
サブレでも、甘さを強く感じますがどうしてこんなに使われているのでしょう?
1つは、パンと一緒に食べたときのバランスではないかと考えています。
パンは、極端に砂糖を増やす事が適さないものです。
レシピ上ベーカーズパーセントで30%程度のものを見たことはありますが、それでも余り強く甘さを感じませんメロンパンに使う菓子パン生地は18~20%程度が一般的だとおもいます。
パンはフワフワで柔らかく味が薄く感じやすい食べ物なのではないでしょうか。
そこで、味のコントラストも必要になります。
強い甘さをメロンパンの皮に与えることでさらに印象深い製品になることをねらっていると考えます。
卵
卵は5倍以上入っています。
もちろん、味は卵の風味が強くなりますがそれを狙ったものではないと考えています。
もともと、サブレに入れる卵は作業性を考えてギリギリ少ない量を入れることで、ホロホロと噛みしめたときに崩れるように配合しています。
一方、メロンパンの皮の卵の量は、小麦粉に適度な粘りを与えガリガリの食感を与えるためのものと考えています。
極端にいうと半分を水に置き換えてもイイのかなとおもいます。
また、風味に関していうとパン生地にすでに卵の風味がついている為、バランスの差はあれど余り大きな影響はないと考えています。
まとめ
まとめますとメロンパンの皮だけ焼いたお菓子はクッキーのようでクッキーじゃない焼き菓子だと考えます。
これは、食べて美味しいか不味いかのお話しではありません。
お菓子職人が目指すクッキーの方向性と違うお菓子ということです。
因みに、一般社団法人全国ビスケット協会ではクッキーの定義を次のように決めているようです。
砂糖と食用油脂の合計の割合が40%以上含まれ且つ手作り風の外観を呈したものということです。
今回比較したレシピはギリギリ、クッキーではないようです。
メロンパンの皮のレシピはこちらから↓
メロンパンの皮