クイニーアマンは20年位前でしょうか、結構流行ったスイーツです。
パンでありながら焼き菓子の要素もふくみブームを巻き起こしました。
私自身、田舎のパン屋で修行中でして今ほどインターネットも発達しておらず、全くクイニーアマンの存在を知らずにおりました。
それから数年たち、私もフランス菓子に興味を持ち始めたころ書籍でしりました。
気にはなりましたがそれほど興味がわきませんでした。
更に数年たち、先輩に教えてもらいこれは美味しいと感じ作るようになりました。
カリッと焼けたキャラメリゼとフィユテの食感は絶妙です。
その後、わたしはクイニーアマンを応用してクロワッサンの余り生地でパルミエというパイ菓子のように仕上げる製品を作り、大変人気商品になりました。
フランス人はもとより日本人もこのバターと砂糖をつかいキャラメリゼしたフレーバーは大好きなようです。
例えば、クレームブリュレなどもその一つではないでしょうか。
濃厚なクレームと少し苦味のあるキャラメルが渾然一体となる様はクイニーアマンと共通しているように感じます。
フランス的とはどういうことかを説いた尊敬するパティシエ弓田亨氏やオーボンビュータンの河田勝彦氏のフランスでの経験を想像するとき、いつもクレームブリュレやクイニーアマンを思い浮かべてしまいます。
私はフランスに行ったこともありませんし、実はそんなに行きたいとも思っていませんがパンや洋菓子はフランス的であることが1つの指標になっているように感じます。
最終的に美味しければ良いのですが、やはりテクスチャーと言われるちょっとした食感のバランスが大事ではないかと考えています。
そんな、フランス的なクイニーアマンを機会があったらぜひ食べてみてください。
ブームは過ぎましたがまだまだ魅力的なパンだと思います。